やすさとです。
今週のお題「激レア体験」の私的最終回です。
女性不信に陥ったエピソードが、周りではあまり聞かない(個人的には)激レア体験だったので、失恋編最終回として記録しようと思います。
少し重たいかもしれませんので、失恋話が苦手な方はごめんなさい。
ですが、「こんな失恋の仕方もあるんだ」と思っていただければ幸いです。
電話で恋愛相談
先日書きました、彼女が男性に会いに行ったエピソード(下記参照)ですが、あの後彼女はお姉さんにこの話をしたところ、お姉さんに逆に怒られて私に謝ってきたと覚えています。
【番外編】今週のお題激レア体験②800kmは200kmよりも短し。 - 妻のことが大好きすぎる夫のブログ
そこから仲直りして、お付き合いを続けていました。
特に大きな変化はありません。
遠距離でも月に一度は会いに行き(関東地方~中国地方間)、こまめに電話やメールをして寂しくないように頑張っていました。
彼女から「今話したい」とメールが来れば、電車を途中下車してでも時間を作りました。
それほど私は彼女を大切にしていました。
私の恩人である彼女のお姉さんは、連絡がある度「いつも妹を大切にしてくれてありがとう」と言ってくださいました。
それだけでも嬉しかったのです。
『彼女がいる』という事実だけで、男は頑張れると感じていました。
そんなある日、彼女から電話がかかってきました。
「もしもし、今いい?」という当たり障りのない会話から、「ちょっと相談事があるんだけど」と切り出されました。
男は頼られると嬉しいので、「もちろん、なんでも相談に乗るよ。」と答えると、妙なリアクションが返ってきました。
「う~ん、ま、いっか。」
え?何が「いっか」?と思いましたが、その内容は恋愛相談でした。
内容は
・私の友達に、片思いの男の子がいる。
・友達はその男の子に、甘えてみたり、ハグして欲しいと言ってみたり、デートに誘ってみたり、プレゼントを贈ったりしているが、その男の子は友達のことを好きになってくれない。
・友達と、その男の子はどうやったらうまく付き合えると思うか?
という感じでした。
私は、「彼女の友達」ということもあり、親身になって相談に乗りました。
よく聞いて、良いと思ったことを伝え、30分くらい相談に乗りました。
伝えた内容も、彼女が求めていた内容だったのでしょう。
『ありがとう、助かったよ。』と言っていました。
オレンジ色のSNS たくさんの意見の中に
10年前、私と彼女はオレンジ色のSNSを使っていました。
その当時、私の周りで流行っていたので、私も少し使っていました。
彼女もよくそこに日記を書いていたので、読ませてもらっていました。
電話で恋愛相談をした後、彼女のSNSを開くとそこには全く同じ内容の相談が書かれたばかりでした。
『わたしの友達が好きな人のことで悩んでいます・・・その女の子は・・・(以下略)』
彼女はとても友達の多い子でしたので、たくさんの人から意見を聞けると思ったのでしょう。(私の意見だけでは足りなかったのかな?とも思いましたが...)
コメント欄にはわずかな時間で、たくさんのコメントが寄せられました。
男の子からも、女の子からも『○○したらいいと思う』みたいな意見が多数ありました。
その中に、当然私も書きました。
さっき話した内容を、結構な行数を使って長々と書き連ねました。
すると、ある男性が、こんなコメントを書きました。
「あ、それ、僕のことだ。」
え?ご本人登場?マジで?
あれ?このコメントした男性の名前・・・
二年前、私の後輩だった田中?(仮名)
彼だったのかぁ・・・。モテるねぇ・・・イケメンだったもんだなぁ・・・。
とそんな風に感心していました。
しかし、まさかのご本人登場に彼女も焦ったのでしょう。
その日記は田中君(仮)のコメントが書かれた数分後には消されていました。
ごめんなさい。
そのあと私は、日記のことを彼女に聞くことはしませんでした。
正直電話もかけ辛かったので、向こうからかかってくるまで待っていました。
友達の相談のことが、田中君(仮)に知られてしまって、彼女は気まずい思いをしているだろうし。
そんなことを考えていると、携帯にメールが届きました。
彼女からです。
そこには、たった一言、こうありました。
『ごめんなさい。「友達」は私です』
・・・え?
そう考えた瞬間、体中の力が抜け、足が崩れました。
うまく思考がまとまりません。
体がガクガクと震え続けます。
手で抑え込もうとしても、収まりません。
何かが、私の中で壊れました。
今までの思い出のすべてが、壊れた感じでした。
おそろいの指輪をプレセントしたことも、彼女のご両親に挨拶しに行ったことも、彼女の家族のお墓参りに行ったことも・・・すべて・・・何もかも・・・
震える手で、彼女に電話をしました。
「もしもし・・・」
そのあと、話したことを詳しくは覚えていません。
覚えているのは
彼女がごめんなさい、ごめんなさいと何度も謝っていたこと。
私は怒鳴ることもなく、「なんで・・・」とか弱いことしか言わなかったこと。
心の中で、『赦し』『キリストの贖い』というキリスト教の教えである「人を赦す」というキーワードがずっと浮かび続けていたこと。
そして、電話の中で、私は彼女を赦してしまったこと。
それから私がどんどんおかしくなっていったこと。
心の限界
私は彼女を赦したつもりでした。
再構築を頑張るつもりでした。
でも、好きになった女性が、他の男を好きになって、
『他の男と自分の彼女がうまくいくための相談役にされていた』
という経験は、忘れることができませんでした。
デートをすっぽかされても、デート中に彼女が男に会いに行っても赦しました。
でも、今回は無理でした。
どんなに明るく話そうとしても、どんなメールが来ても、遠距離で会えないために、
「電話の向こうで起きていることがすべて信じられない」状態になっていきました。
最後のデートは、彼女の方から会いに来ました。
最後に私の地元で話をして、笑顔で別れました。
私の中の、何かが少しだけ、戻ってきました。
でも、もう独身の女性は信じられなくなっていました。
あれから10年が過ぎました。彼女と別れたあと、いろいろあって、さらに女性不信がひどくなるのですが、その過程で今の奥さん(彼女と出会う前からの友人)と再会し、結婚することができたので、これも通るべき運命だったのだろうと受け入れています。
恋人関係であっても、夫婦関係であっても、すべては信頼から成り立っています。
皆様がどうか、これからもよい信頼関係の中で、祝福を受けられますようにお祈りしています。
やすさと