やすさとです。
最近、笑っていますか?
私は、笑顔を作るというのが苦手です。
意識して笑顔を作るのは、本当~に難しい作業です。
俳優さんやモデルさんってすごい。自在に笑える。
本当に尊敬します。
でも、こんな私でも、自然に笑顔になっている時があるようです。
妻からのお願い
コロナウイルスさんが私の地元に来る以前、私たちが結婚5周年を迎える前のことです。
妻から結婚5周年の日に、写真館で写真を撮りたいというお願いをされました。
数年前から、記念に写真を撮りたい、お着物を着て写真を撮りたい・・・とずっと言われていました。
女性にとって、記念日は特別な意味を持つようです。
しかし、ここで問題が。
そうです。
冒頭で書いたように、私は笑顔を作るのが苦手です。
そもそも、写真に写されること自体が苦手分野です。
妻もそれを承知の上で、数年かけて私の牙城を崩してきました。
私も妻の喜ぶ顔が見たくて、OKしてしまいました。
5年目の結婚記念日当日、私たちは写真館にて撮影に臨みました。
妻はとても綺麗でした。
明るい色の着物がよく似合っていました。
女性スタッフの皆さん(カメラマンも女性)に笑顔の指示やポーズの指示を出されると、上手に決めていました。
逆に、スタッフさんを困らせたのは私。
「旦那さん笑顔お願いします(*'▽')」
はいきた。
「口開けて笑いましょう(*'▽')」
ええ。頑張ってますよ。やってるつもりですよ。
思い切りやってみた。ニィッ・・・
「・・・そうそう、素敵ですよ~(*'▽')」
嘘だ。
一瞬顔が(*'▽')→(;'▽')になったの見逃さなかったぞ。
鍼灸師の望診甘く見てもらっては困ります。
しかし、妻が言いました。「夫ちゃん、うさんくさい(笑)」
それでもやっぱりプロがとる写真は素晴らしいですね。
時間が経つにつれ、指示に慣れてきたのか、私も笑えている写真は良い表情になっていました。
妻も満足の様です。
家に帰って、妻に言われました。
「夫ちゃんは、時々すごく優しく笑っているのにね。」
私は、あなたにだけその表情が見せられていたら満足です。
笑顔の貴公子
私は幼少の頃、前歯が空隙歯列(すきっ歯)でした。
永久歯に生え変わった時、前歯二本の間が大きく開いていたので、親から写真に写る時「口を開けて笑うな」と言われていました。
それ以来、写真に写る度に親の指導を実践しているうちに、笑顔を作る方法を忘れてしまいました。
親の指導って良くも悪くも、何故か心に残るんですよね。
大人になっても言葉は忘れても、影響力が残ったりする事があるのは不思議です。
さて、笑顔を作るのが苦手な私は、20代でボランティアに行きました。
世界中のあちこちから集まった同世代の若者と、2年間生活を共にしました。
初めて現地に行った日、ボランティアのメンバーを管理していた方に言われました。
「君はまず、笑顔の練習から始めなさい。」
笑顔の練習?マジですか。
ボランティアの前に表情筋死んでますか。
更にこう言われました。
「アイダホからきた若者がいる。彼はプリンス・オブ・スマイル・・・笑顔の貴公子だから、彼から笑顔を学びなさい。」
そう言われ、後日その方に会いました。
アイダホ出身の二十歳くらい。
190センチを超え、鋼の筋肉を持つアメリカンフットボーラー。
彼は確かに、最高のスマイルを持ってました。
アメコミの主人公張りに歯を出して笑顔を作るとき、「キラーン!」という効果音が聞こえるようでした。
その笑顔を見た時、「無理じゃね?」と思いました。
笑顔の特訓
しかし、笑顔の練習をしなさいと言われたので、始めました。
毎日毎日、鏡の前に立って、笑顔を練習しました。
歯を出さずに作る笑顔、歯を出す笑顔、柔らかく笑う練習・・・
ついでにあらゆる表情の練習をしました。
おそらく一日も欠かさず意識して行いました。
そんな練習を繰り返して一年ぐらい経ったころ、やっと報われる瞬間が来ました。
当時中学生の女の子に、初めて笑顔をほめられました。
感無量でした。
思わぬ副産物
鏡の前に立ち、毎日訓練をする中で気づいたことがありました。
同じように鏡の前に立つのに、いつも自分の表情が違うのです。
自然と柔らかい笑顔、死にそうな表情、ひきつった表情、笑顔なのに怒りが見える表情...同じように笑う練習をするのに、毎回違う表情になります。
回数を重ねるうちに、鏡の中の表情は、自分の心理状態を反映していることを学びました。
自分の表情と精神状態を重ねて見るようになってから、その時間は他人の気持ちを表情から見抜く訓練にもなりました。
これは、今の結婚生活にとても役立っています。
妻の表情が少しでもおかしい時には、本人がいくら隠していても気づくことができるからです。
また、患者さんの異変や表情の変化に対しても、敏感に察することができるようになりました。
皆さんも、自分の表情と心理状態を意識しながら、鏡を見てみませんか?
思わぬ発見があるかもしれません。
特に、大切な人を見守る訓練にはおススメです(笑)
読んでくださった皆様に祝福がありますように。感謝を込めて。
やすさと
※望診については、文字をクリックしていただくと、関連記事が開きます。
ここにも貼っておきます。