こんにちは、やすさとです。
昨日、【番外編】で白衣高血圧について少し触れました。
実際に、私がお会いした患者さんの中でも、白衣を見ると緊張するという方が何人もおられました。
その中には、黒やそれに近い色だと落ち着くという人もいます。
人によって反応は様々ですが、色次第で気の持ち方が変わる、というのは面白いですよね。
ある国では、『赤』の車は他の色よりも保険料が高いそうです。
アントニオ猪木さんは、ご自身の著書『猪木語録』の中で色というのはすごく大切な部分だと話されていました。ご自身の身に付けるアイテムに赤が多いのはそのためなんだそうです。
私達も強調したい時に赤を多く使用しますよね。
青が料理にあまり使われないのは、食欲を減退させる色だと言われているからだそうです。
このように、色は視覚を通して様々な影響を与えます。
今回は、この『色』に関して、ろうあ者の友人から指摘してもらったことを、シェアしたいと思います。
少しなじみの少ない内容かもしれませんが、写真も貼っているので見ていただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。
耳の聞こえない方に必要な言語『手話』
『手話』はご存知ですか?
耳が聞こえない方が言語として使用するもので、『日本語対応手話』『日本手話』というのがあるそうです。(他にもあるそうですが、その二つしかわかりません)
日本語対応手話というのが、私たちが話す言葉を、日本手話の単語に置き換えるものです。その他にも顔の表情や口の動きも重要になります。
日本手話というのは、単語の手話表現はほぼ同じですが、日本手話独特の文法があるため、私にはまだ難しいです。
私がやっているのは日本語対応手話です。
ろうあ者の友人が数名いるので、彼らと会話するために本や映像を見て学びました。
独学ではありますが、簡単な会話や通訳程度が出来るようになっています。
耳の聞こえない方にとって、手話は大切な言語です。
各国にそれぞれの手話が存在するそうですが、友人曰く『時々わからない単語もあるけど、世界中のろうあ者が集まる集会で、各国の人と会話ができた』そうです。
ジェスチャーのような動作もあるので、共通する手話も多いのかもしれません。
手話と色の関係
私が初めて手話を学ぶようになったのは、約13年前です。
その後8年ほど手話がほとんど必要ではない状況になり、多くの単語を忘れてしまいました。
今住んでいる場所に引っ越して、ろうあ者の友人が複数できたため、5年前から再び手話を学ぶようになりました。
そして、あるビデオ会議の時、私は白いワイシャツを着て手話通訳に臨みました。
しかしその時、ろうあ者の友人に
『白いワイシャツだと手話が見えにくくて、わかりにくいです。ごめんなさい。』
と言われたのです。(手話で)
詳しく聞くと、直に手話で話す場合はそんなに問題ではないそうです。
しかし、テレビやパソコンの画面を通して手話で話すときは、白い服だと指が見えにくく、手話がよく見えないと教えてくれました。
私は慌てて黒いジャケットを着ました。
『これでどう?』と確認すると、笑顔で『OK👌』と指で輪を作ってくれました。
指の背景が白一色ではなくなることで、見やすさが全然違う、と言っていました。
試してみました。
まずは白から。少し壁が明るく、指より背景がまぶしく感じます。
次は赤い壁を後ろにしてみます。
あれ?同じ手を、同じ時、同じ場所で撮影したのに、皮膚の色が違う(;゚Д゚)
(同じ手の色に直せませんでした。すみません)最近のスマホの色調補正おそるべし。
ま、まぁ気を取り直して・・・
プロの手話通訳者が、ろうあ者のために画面の向こうで日本語の通訳をする時、純白のウェディングドレスのように真っ白一色な服を着ることはほとんどありません。
白の服でも挿し色に濃い色があったり、基本色がグレーや紺、青や黒い服を着ることで、指が見えやすくする工夫をされます。
手話を学ばれた芸能人や、手話ニュースの通訳者が、黒い服を着たり、色のついたものを身に付けるのはそのためです。
暗いニュースを伝えるために黒い服を着るのではなく、手話がはっきりと見えるために着ておられるようです。
手話の必要な方にとって、手話が見えるかどうかは、私たちが会話で声が聞こえるか聞こえないかと同じように重要なことです。
今回、ろうあ者の方に指摘していただけたことで、『相手のことを考える』為の大きな学びとなりました。
もし今後、テレビで手話を使われる方を見かけたら、そのような視点で見られると面白いかもしれません。
今回の私の経験が何かのお役に立てば幸いです。
やすさと